ソーシャルブックマークはその性質上、ブックマークをすること、コメント・タグを付けることにより、多かれ少なかれ、周囲に影響力を及ぼす。
この事実が、自身のブックマークを行うという行動に、逆方向の影響力を及ぼすことがある。
リンク先はそういった例のひとつだろう。
これはある線を越えた人気記事に多量のブックマークがつくことと表裏の関係にあると思う。
社会から個人へのフィードバックが、個々人の判断、”役に立つ”や”面白い”といった情報に対する価値判断と、ブックマークを行う、という行動との間に割り込む、つまり個々人の判断とブックマークを行うという行動の相関を失わせる方向に働いてしまう。
これは集合知でいえば(2)各メンバーの独立性を損なう方向の影響力でもある。
もし、個人個人がそういった”逆方向の影響力”を強く感じているなら、SBMのシステムとして、そういったプレッシャーを和らげるものを組み入れるべきかも知れない。
個人の対策としては、はてなならば、サブアカウントでプライベートブックマークをもっておくと、「ブックマークしたいんだけど○○だからやめておく」というストレスから解放されるかもしれない。
自分はlivedoorクリップを使っているが、これの場合、記事ごとに公開・非公開の設定が可能なので気楽だ。非公開でブックマークすれば、ブックマーク数としてもカウントされない。
他人に教えたくない情報や、あるいは自分がその情報に興味がある、ということを他人に知られたくなくとも気兼ねなくブックマークできる。
そういったコントロールをやりやすいほうが、情報公開に保守的な人間にとっては扱いやすい。
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